演技派を目指すAV女優さんなら一度はチャレンジしてみたいピンク映画!AVとピンク映画の違いとは?

AV女優さんのお仕事のひとつとして、ピンク映画への出演があります。

 

……とは言っても、なかなか「実際にピンク映画を見たことがある」なんて女の子も少ないでしょうから、AVとピンク映画の違いはわかりにくいでしょう。

「DVDやインターネットを使って個人で見るのがAVで、映画館で上映されるのがピンク映画でしょ?」なんて、ざっくりとした区別くらいはできるかもしれませんが、実際のAVとピンク映画の違いは、その程度ではありません。

 

もっとさまざまな部分で、AVとピンク映画には違いがあるんですよ。

 

AV女優さんとして活動するようになっても、実際にピンク映画に出演する女の子は少ないかもしれませんが、AV女優さんのお仕事のひとつとして覚えておいて損はないはず。

 

今回はそんな女の子に向けて、AVとピンク映画の違いについてご紹介します。

 

AVより古い歴史を持つピンク映画!有名映画監督にはピンク映画出身の人も

ピンク映画が登場したのは、1960年代と言われており、その第1号は1962年に共立映画が制作し、大蔵映画が配給した『肉体の市場』とされています。

 

日本で最初のAVは、1981年に日本ビデオ映像が発売した『ビニ本の女・秘奥覗き』と『OLワレメ白書・熟した秘園』とされていますから、ピンク映画はAVよりも20年近く先輩にあたるわけですね。

ピンク映画の全盛期は1970年代から80年代にかけてで、年間200作以上の新作が制作され、上映されていました。

 

ピンク映画を撮影していた監督のなかには、その後『おくりびと』(2008年)を撮影した滝田洋二郎監督や『Shall we ダンス?』(1996年)や『それでもボクはやってない』(2007年)の周防正行監督、さらに「ピンク映画の黒澤明」と呼ばれ『海燕ホテル・ブルー』(2012年)を撮影した若松孝二監督など、日本映画界で活躍した監督も多く含まれています。

 

全盛期には全国で1000館以上のピンク映画上映館が存在していましたが、1980年以降は急速に広まったAVの影響でどんどんピンク映画業界は縮小傾向に。

 

上映館はいまや全国で数十館、制作も今では「オーピー映画」による年間30本弱と、もはや絶滅寸前、と言って良いような状態に追い込まれています。

 

ただしピンク映画には根強いファンも多く、AV女優さんのなかにも「ピンク映画に出演してみたい!」と考える女の子もいるため、まだまだ頑張ってもらいたい業界でもありますね。

 

AVとピンク映画の違いは?撮影方法やお色気シーンの修正方法など違いがたくさん!

ピンク映画に出演する女の子は、現在ではほとんどAV女優さんで占められています。

 

それもあって、AVとピンク映画の違いがはっきりとわからない人も多いのですが、AVとピンク映画には数多くの違いが存在しているんです。

 

その違いについて、ご紹介しましょう。

 

①ピンク映画には本番がない

 

ピンク映画は、AVと同じく「エロシーンで男性を興奮させる」役割を持っています。

 

でもピンク映画にはAVと違って、本番はありません。

 

正確に言えば「本番シーンはあるけれども、すべて疑似(演技)」なのです。

 

そのため、出演する女優さんも男優さんも、股間に「前張り」と呼ばれる布を粘着テープで固定して、性器が露出しないようにしています。

 

もちろんそんな「前張り」が画面に映ってしまっては、せっかくの本番シーンが台無しになってしまいますよね。

 

そのため本番シーンでは、股間があまり映らないアングルで撮影したり、画面上でちょうど股間が隠れるように花瓶などの小道具を置いて撮影したり、といった工夫がされているんです。

 

いつもAVのモザイク修正を見慣れている人にとっては、実際にピンク映画の工夫を見てみると面白さがありますよ。

 

②エロシーンよりもストーリー重視の作品が多い

 

ピンク映画にはエロシーンはありますが、前述のようにそれほど激しいシーンではありません。

 

それにそもそも「映画館で大勢で見る」ことが前提であるため、ピンク映画を見ながらオナニーをするという男性もあまり多くはないでしょう。

 

そういった理由もあってか、ピンク映画はエロさよりもストーリーで魅せるものが多くなっています。

 

恋愛ものはもちろん、コメディやサスペンス、SFや怪談などジャンルにも制限がありませんので、ピンク映画は「監督が面白いと思ったものを撮影する映画」という側面もあります。

 

そのため「エロい映像を期待していったら、エロは全然だった。でも内容は面白かった」なんてピンク映画も多いんですよ。

 

③ピンク映画の撮影はスケジュールも予算も厳しい

 

ピンク映画は、ほぼ3日間で撮影されています。

 

1日で撮影されるAVよりも余裕がある、と思うかもしれませんが、ピンク映画はあくまでも映画。

 

シーンに合わせて撮影場所を移動したり、機材のセッティングをしたりといった時間を考えれば、ほとんど時間がないと言っても過言ではありません。

 

そのため、ピンク映画に出演するAV女優さんは、3日の間ほとんど休む時間もない、なんて言われています。

 

さらに演技力も求められますし、メイクや衣装も自前のことが多いため、出演女優さんにとってもかなり大変な撮影現場となっているんです。

 

演技にチャレンジしてみたいAV女優さんにはピンク映画への出演は魅力的!

スケジュールも大変、メイクや衣装も自前、さらにギャラもAVより少ない……と、ピンク映画はAVに比べると、まったく魅力的ではないと考えるAV女優さんもいるでしょう。

 

それでも「ピンク映画に出演してみたい!」というAV女優さんが後を絶たないのは、ピンク映画にはAVとは違った魅力が溢れているためです。

 

演技に興味があるAV女優さんにとっては、ピンク映画は本格的に演技に取り組める現場としてなかなか味わえない経験になります。

 

ピンク映画に出演したAV女優さんは「大変だったけれど、楽しかった!」と語ることが多いのも、ピンク映画の撮影にはAVとは違った楽しさがあることが伝わってきます。

 

さらにピンク映画を撮影する側にとっては、AVの世界で知名度がある女優さんが出演してくれればファンが見に来てくれる可能性が増えるので、ありがたくもあります。

 

ピンク映画への出演は、演技に興味がある女優さんにも、制作陣にもメリットがあると言えるわけですね。

 

こういったAV女優さんと、型にはまらない映画を撮影したい監督をはじめとしたスタッフ陣、そしてそんなピンク映画に魅力を感じるファンがいる限り、ピンク映画は細々ながらも生き延びていくのではないでしょうか。

まとめ

ピンク映画は、まさにインディペンデントな世界であり「好きな人は好き」な世界と言えるでしょう。

 

もちろんAV女優さんのなかには「そんなに大変な思いをして、出演料も安いのはちょっと……」と考える女の子もいるでしょうが、それはもちろん問題ありません。

どんな仕事にも言えることですが、無理してやりたくない仕事をするのはストレスになりますし、誰にとってもメリットにはならないためです。

 

現在では「お金のため」ではなく「自分でなにかを表現したい」と考えてAV業界に飛び込んでくる女の子も増えています。

 

そういった女の子にとっては、ピンク映画は一度チャレンジしてみると良いかもしれないお仕事と言えるでしょう。

 

ただし、ピンク映画がいつまで制作し続けられるか、という問題もありますので、チャレンジしてみたいなら早めにチャレンジするのをオススメします!