日本ではこれまで、20歳が成年年齢としてずっと社会が運営されてきたことは、いまさらわざわざ説明する必要もないでしょう。
しかし2022年4月1日から、成年年齢が18歳に引き下げられます。
このことについても、ほとんどの人がニュースなどで目にした経験があると思います。
つまり2004年4月1日までに産まれた人は、2022年4月1日から「成人」として扱われることになるわけですですね。
知識としては知っていても、実際にいきなり「はい、4月1日からアナタは成人です!」と言われて、実感が湧く人もあまり多くはないのではないでしょうか。
そういった理由もあり、実際に現在18歳、19歳の人たちは「いったいなにが変わるのか、具体的にはよくわからない」という感覚であることも多いようです。
ここで知っておきたいのが「もしAV女優さんを目指すとして、成年年齢が18歳に引き下げられるとどんな影響があるのか?」という点。
今回は、この成年年齢引き下げがAV女優さんにどのような影響があるのか、その点についてご紹介します。
成人になると親に関係なくひとりで契約などができるため本気でAV女優さんを目指すならメリットがある
社会的に成人として扱われている場合と、まだ未成年として扱われている場合で異なる点としては「ひとりで契約をおこなえる年齢」「父親や母親の親権に服さなくなる年齢」である点が挙げられます。
これまでは20歳になるまでは、たとえば「ひとり暮らしのための部屋を借りる」「クレジットカードを作る」「携帯電話を契約する」など、契約をするには親の同意が必要とされてきました。
それが成年年齢を18歳に引き下げたことで、これまで親の同意が必要だったさまざまな契約が、自分ひとりでできるようになったわけです。
つまり「AV女優になりたい!」と考えて、地方から上京して部屋を借りたり、お仕事のために携帯電話を契約したり、といったことが親の同意を得ずにできるわけですね。
また親権に服さずにすむようになるため、自分の住む場所や進学、就職なども親の意志に関係なく、自分の意志で決定できるようになります。
それまで「親が許してくれないから、ひとり暮らしできない」というお悩みがあった女の子も、自分の意志でひとり暮らしできるようになるわけです。
「AV女優さんとして活動するには、絶対にひとり暮らしをしなければならない」というわけではありませんが、お仕事の時間も朝早くから夜遅くまでの場合があり、土日祝日もイベントなどの予定が入る可能性を考えると、ひとり暮らしのほうが気が楽ではあります。
また「家族にはお仕事のことを知られたくない」という場合も、できればひとり暮らしのほうがバレる可能性が低くなります。
これまで「ひとり暮らしができないから、AV女優さんになるのは諦めよう……」と考えていた18歳、19歳の女の子にとっては、成年年齢の引き下げはメリットになると言えるのは、こういった理由からなのです。
18歳が成年年齢になると万が一のときに契約を取り消せる「未成年者取消権」が行使できなくなる点には注意
AV女優さんとしてデビューする前に「まず両親に相談してから……」と考える女の子は、少ないでしょう。
それは、もし相談したとしても両親から「よし、OK!」と言ってもらえる可能性は、限りなく低いためです。
AV女優さんが地上波のテレビに出演したり、アイドル活動などで一般的な知名度を得られるようになったのは確かですが、残念ながらAV女優さんのお仕事は、いまだに「社会的に見てあまり望ましくないお仕事」だと思われているケースが多いと言えます。
そしてその評価は、今後もそこまで大きく変わることはないでしょう。
そのため、AV女優さんとしてデビューするときには、ほとんどの女の子が両親には黙って活動を開始しているわけですね。
ただし、もしプロダクションとAV女優さんとして活動する契約をし、メーカーとも契約してAVを撮影し終わってから「やっぱり不安になってきたから、AVの発売を中止してほしい」という気持ちになってしまう女の子もいます。
そういった場合、これまでは18歳、19歳の未成年者であれば「未成年者取消権」で契約をなかったことにできました。
「未成年者取消権」とは「未成年者が親の同意を得ずに交わした契約は取り消すことができる」という、民法で定められた権利です。
しかし18歳が成年年齢となると、この「未成年者取消権」が行使できなくなる、というわけですね。
そのため「AV出演に関しては、未成年者取消権を認めるべきだ」なんて議論も交わされています。
その理由は「18歳でAVに出演する『高校生AV』が主流になりかねない」というものなのですが……正直に言いますと、この議論はAV業界の現状を知っていれば、ほとんど無意味なものと言えます。
現在のAV業界では年齢など関係なくAV女優さんの意志が尊重される場合がほとんど!ただしプロダクションやメーカー選びにはご注意を
現在のAV業界では、出演強要問題などを受け、クリーンな業界作りに力を入れています。
そのためAV女優さんが出演作品の販売中止を求めれば、年齢に関係なくその要求はまず通って販売中止になります。
そもそも「販売を中止してほしい」という意志を無視して販売するなんて、メリットがないどころかデメリットしかないような行動は、まともなAVメーカーならしないものです。
また成年年齢が引き下げられたからと言って、18歳で出演するAV女優さんが激増するとも、現実的には考えられません。
「18歳になったから親の同意を得ずにAV女優になれるんだ!やった!」なんて考え方をしている女の子が現実としてはそんなにたくさんいるわけがないのは、一般的な感覚を持っていれば理解できるのではないでしょうか。
そういったわけで、成年年齢の引き下げで出演強要などの問題が増えるのは、ありえないと言えるわけです。
ただし、絶対に安全であるとは言い切れません。
説明にしたような例は、ちゃんと「AV人権倫理機構」に加盟しているAVメーカーや、同団体の会員である「日本プロダクション協会」「第二プロダクション協会」に加盟しているプロダクションでの話です。
もしこういった団体に所属していないようなプロダクションやAVメーカーでは、販売中止を求めても受け入れてもらえなかったり、やりたくない仕事をやらされたり、といったトラブルになる可能性もゼロではありません。
AV女優さんを目指すのであれば、所属するプロダクションや撮影するAVメーカーについては自分でちゃんと調べて、しっかりとルールを守って活動しているプロダクションやメーカーを選ぶのが大切なこと、と言えるわけです。
まとめ
2022年4月1日から成年年齢が18歳に引き下げられますが、それに関してAV女優さんに大きな影響があるかと言えば「ほとんどない」、と言えるでしょう。
確かに「18歳」はAV女優さんとしては武器のひとつになるとは言えますが、それだけの理由で18歳でのデビューを目指す女の子が増えることはあり得ません。
実際問題として「多少増えるかも」程度の影響と言えるでしょう。
むしろ18歳で「これからAV女優さんとしてしっかり活動していきたい!」と心を決めている女の子にとっては、メリットとなる点が大きいはずです。
大事なのは「なんとなくやってみよう」なんて考えでデビューするのではなく、やるならしっかりと覚悟を決めてデビューすること。
そして所属するプロダクションについてはしっかり調べて、問題やトラブルなどを起こさずに営業しているプロダクションを選ぶことです。
この2つは年齢に関係なく、AV女優さんとして活動を目指す女の子全員に言えるものですので、しっかりと胸に刻んでおいてくださいね!