「AVに台本がある」と聞くと、意外に思う人も多いようです。
おそらくAVはセックスシーンが中心になるために「その場の流れで撮影している」というイメージが強くなるためではないでしょうか。
しかし実際には、AVの撮影にも台本は存在しています。
「AVにも台本がある」と聞くと、AV女優さんを志望している女の子は不安になるかもしれません。
「きちんと台本を覚えなくちゃいけないの?セリフを覚えるなんてできるかな……」
「演技なんてやったことないけど、台本があるならきっと演技も大切だよね……」
そんなふうに思うかもしれませんが、実際にはそこまで大変なことはありません。
はっきり言って、AVの台本は作品の内容や監督さんによってもまったく違うことがほとんどなんです。
そこで今回は、AVの台本の内容や、取り扱う際の注意点などをご紹介します。
AVの台本はAV女優さんが作品の内容を確認して納得して出演できるために使われる
現在では、AVを撮影する前にプロダクションとAV女優さんに必ず台本を渡す、というルールがあることを、まず知っておきましょう。
さらにちゃんと内容を確認できるように、最低48時間前に渡すことがルール化されています。
もしやりたくないプレイなどがあったら、断ったり内容変更をお願いしたりできるわけですね。
実はこのルールができる前は、撮影によっては台本自体が存在しなかったり、当日になって初めて渡されたり、というケースもありました。
そうなるとなかなかプレイ内容の確認や、断ることが難しい、という問題があったんです。
現在はAV女優さんのことを尊重し、やりたくないプレイはやらずに済む環境が整えられているわけですね。
そのためAVの台本に書かれている内容は、フェラチオやセックスの回数から、セックスのときはどんな体位で撮影するのか、発射はどのタイミングでどの場所にするのか、といった点まで細かく記載されています。
体位などの順番については、基本的には監督さんの指示でAV男優さんがリードしてくれる場合がほとんどなので、気にしすぎる必要もないでしょう。
しかしこれもAVの内容によって変わってきます。
特に痴女AVの場合は、自分でリードする必要があるため、ちゃんと流れは覚えておいたほうが良いかもしれませんね。
ただし実際の撮影時には、その台本を絶対に守って体位なども順番に撮影するとは限りません。
どうしても現場の流れなどもありますので、そこはプレイしない体位や追加したい体位が出てくる場合もあります。
そんなとき、台本に書いていない体位を追加することはできないため、そういったことを考えてあらかじめ台本には「プレイしないかもしれないけれどやるかもしれない体位」も書かれている場合が多くなっているそうです。
ただしフェラチオやセックスの回数などは台本から変わることはありませんので、もし「もう1回本番できる?」などと台本にないことを頼まれたら、断るようにしましょう。
AVの台本に書かれているセリフなどは「覚えられたら覚える」くらいでOKの場合も
どういった台本を書くかは、AVメーカーさんによっても撮影する監督さんによっても違います。
登場人物の設定やセリフなど、細かく書かれた厚めの台本が用意されている場合もありますし、ざっくりとした設定とプレイの流れ程度が書かれたペラペラの紙数枚、なんて場合もあります。
ドラマ作品の場合は、セックスシーンだけではなくちゃんとドラマとしても成立させなければなりませんので、比較的細かい内容やセリフまで書かれた台本が用意される場合が多くなりますね。
それでは、その台本に書かれたセリフをすべて覚えなければならないのか、と言いますと……「けっして完璧に覚える必要はない」と言えます。
もちろん覚えられたら覚えたほうが撮影はスムーズに進むでしょうが、なんとなくの流れと「こんなことを言う」ということが把握できていれば、そこまで細かいセリフの言い回しなどは特に気にされません。
むしろアドリブで、見ている男性が興奮できるようなセリフを言えるAV女優さんのほうが現場からはありがたがられることが多くなりますので、作品の根本部分を表すようなキモとなるセリフ以外は、ざっくり覚えておけばOKです。
そもそも毎日のようにAV撮影が入っている人気キカタン女優さんなどは、とてもではありませんが台本の内容を完璧に覚える余裕などないでしょう。
どうしてもセリフが覚えられなくても、最悪の場合はADさんなどのスタッフがカンペを見せてくれますので、なんとかなるはずです。
ただし監督さんによっては「一言一句、台本に書かれているように演じてほしい」というこだわり派の方もいますので、そういう場合は覚える努力は必要になるでしょうね。
ハプニング系のAVにもしっかり台本は存在している!ドラマAVよりもむしろこちらのほうが演技力が必要!?
「どんなAVでも、台本が渡される」と書きましたが、そうするとこんな疑問も出てくるのではないでしょうか。
「じゃあ、ナンパAVやハプニング系のAVはどうなの?」
はっきり言ってしまえば、これらのAVにも台本は存在しています。
つまり「AV女優さんが素人男性をナンパしてエッチする」とか「街中でナンパされた女の子がAVに出演しちゃう」とか「なにも知らずに現場に来たAV女優さんが隠れていた男優さんにいきなりハメられてビックリ」とか、そういうAVにもすべて台本があるわけです。
そもそも現在では、AVに出演するためにはAV女優さん、AV男優さんともに承諾と性病検査の結果が必要となります。
さらに新型コロナウイルスについても注意しなければなりません。
こういう時代では、かつてのように「本当に街中でナンパした女の子or男性がAVに出演する」なんてことは不可能となってしまったわけですね。
また「女優さんドッキリハプニング系」のAVにしても、AV女優さんには「どんな内容で、どういう流れで撮影するか」をあらかじめ説明しなければなりませんので、そもそもドッキリは成り立たないんです。
つまりAV女優さんは、すべてを知っていながら「いかにもナンパしたorされた」「ドッキリを仕掛けられてビックリ!」という演技をしなければならないわけですね。
これを不自然ではないように見せるためには、ドラマAVに出演するよりも高い演技力が必要になります。
AVの台本を扱う際の注意点とは?内容をしっかり確認する&紛失には注意!
AVの台本を受け取ったときに注意する点は「しっかり内容を確認すること」と「紛失しないように注意すること」の2つです。
まず内容を確認しなければ、自分がどんなプレイを求められていて、どんな演技をすれば良いのかがわかりません。
自分がやりたくないようなプレイが入っていないかも確認しなければなりませんし、ちゃんと台本を確認しておかないと実際の撮影で台本にないプレイをさせられていないかもわからなくなってしまいます。
AVの台本の確認は、自分の身を守るためにも大切、と覚えておいてください。
また台本を紛失することにも注意が必要です。
AVの内容は、基本的には情報が解禁されるまでは秘密となっています。
もし台本を紛失して、それを一般の方に拾われてしまったりすると、撮影したAVの発売自体ができなくなる可能性があります。
そういった可能性を考慮して、撮影後には台本を回収するメーカーさんもあります。
もし台本の紛失が心配なら、撮影が終わったら台本をメーカーのスタッフさんやプロダクションのマネージャーに渡して、処分してもらうと良いでしょう。
まとめ
AVにとって、台本はそこまで重要だと考えられていない側面があります。
しかしAVの台本は、撮影のためと言うよりも「AV女優さんのことを守るため」に存在している、とも言えます。
けっして粗末に扱って良いものではありませんので、しっかり内容確認をして、紛失に気を付ける、この2点を守るようにしてください。
そのうえで、できるだけ内容を覚えていけば、スタッフさんも喜んでくれるはずですよ!