「AVは見たことがあるけれど、実際の撮影がどんな流れでおこなわれているのかは知らない」
AVファンの男性ばかりではなく、AV女優を志望する女の子にとっても、AVの撮影現場については知らないことが多いでしょう。
ときどきSNSでAV女優が「撮影中です!」といった感じで画像をアップすることもありますが、基本的に撮影中は作品内容についてはまだ情報を表に出すわけにはいきません。
ファンサービス的に、衣装をチラ見せくらいであれば許されているようですが、具体的にどういった内容の作品がどういった流れでおこなわれているのか、などの情報は世の中に出る機会はないわけですね。
こうなると、AV女優志望の女の子も「撮影って大変なのかな?」「イヤなことでもやらないといけないの?」など、心配な部分が多くなってしまうのではないでしょうか。
そこで今回はAVの撮影について、当日までと実際の撮影当日の流れにわけてご紹介します。
単体女優かキカタン・企画女優かでAV撮影前日までの流れは違う部分も
AV撮影前日までの流れですが、基本的にAV女優としてやることはほとんどありません。
実際にどのような作品を撮影するか、内容を考えて台本を書くのは監督や脚本担当のスタッフなどメーカーの仕事ですし、小道具の準備やお弁当の発注などもメーカーのADが担当しています。
それではAV女優はなにをするのかと言うと、まずは「性病検査」を受けること。
現在は女優・男優ともに性病検査を少なくとも月に1回受け、陰性であることを証明しないとAVに出演することはできませんので、検査は非常に大事です。
もうひとつは「監督面接」ですが、その女優がメーカー専属の単体女優なのか、キカタン・企画女優なのかで異なる部分があります。
それぞれについて説明しましょう。
①単体女優の場合
「監督面接」とは、撮影前におこなわれる、監督やプロデューサーなどとの打ち合わせのことです。
ここでAVの内容を確認して、当日どのようなプレイがあるのかなど、撮影の流れについて説明されるわけです。
もしやりたくないプレイや「これはできそうにないな~」なんて内容があったら、その時点で申し出れば、メーカー側はプレイ内容を変更してくれますので、遠慮なく申し出るべきでしょう。
初めてお仕事をする監督の場合、実際に会ったときのイメージや印象で作品内容に変更を加えて、より「その子らしいAV」になるように工夫してくれることも。
なにより現場で初めて監督と顔を合わせるより、監督面接でどんな人なのかを知っておいたほうが、安心して撮影に挑めますので、監督面接は非常に大事なのです。
②キカタン・企画女優の場合
キカタン女優の場合は、その女の子メインの作品を撮影するときは、単体女優と同じくあらかじめ監督面接がおこなわれることもあります。
しかしほとんどの場合は、ざっとした内容がメーカーからマネージャーを通して女優に伝えられ、問題なければ出演決定、というパターンが多いようです。
そして撮影前日までにメールやFAXで台本が送られてきますので、そこで詳しい内容を知ることになります。
と言ってもドラマ風AVでもない限り、細かいセリフが決められているようなことはほとんどありません。
セリフやプレイの流れについては、AV女優と男優におまかせ状態のことも多く、内容も当日現場で変更が加わることも多いです(これは単体女優のAVでも同様です)。
AV女優は「決められた演技をこなす」よりも「どんなシチュエーションにも対応するアドリブ力と演技力」が大事なお仕事、と言えますね。
AV撮影は作品によっては早朝から深夜までおこなわれることも!
昔は1本のAVに2~3日かけ、余裕を持って撮影されることも多かったのですが、現在では経費削減などの影響で、よほどの大作でもない限り1本のAVは1日ですべて撮影される場合がほとんどです。
そのためスケジュールはかなりキツキツで、AV女優もスタッフもかなりバタバタした状態になることも。
撮影当日の流れについて、ざっくり説明していきます。
①出演者やスタッフが集合してスタジオに向かう
撮影当日の朝、出演者やスタッフが決められた集合場所に集まって、全員で撮影現場に向かいます。
この集合場所は新宿駅付近であることが多く、集合時間は早ければ朝6時くらいに設定されることも。
当然時間厳守で遅刻はNGですので、遠方の女優などは前日に近くのビジネスホテルに泊まるなどして遅刻しないように対応します。
撮影現場はレンタルスタジオが多く、普通の住宅街にある一軒家やマンションの一室など、意外なところがスタジオになっているので最初は驚くかもしれません。
企画AVの中の1コーナーなど、小規模な撮影の場合はラブホテルの一室などで撮影されることもあります。
②スタジオに入ったら撮影準備開始
スタジオに入ると、スタッフは全員で撮影現場の準備を始めます。
その間、女優はのんびり休憩……というわけにはいきません。
メイクルームでメイクやヘアセット、台本の確認など、撮影に向けての準備に入ります。
ベテラン女優であればリラックスして撮影に挑めるかもしれませんが、新人のうちはどうしても緊張してしまうもの。
そんなときに頼りになるのがメイクさんです。
毎日さまざまな撮影現場で、数多くのAV女優と話していることもあって、女優の精神状態や体調などが一番理解できるのがメイクさん、と言われることもあります。
ベテランのメイクさんであればなにかと気を遣って緊張をほぐしてくれますし、撮影を楽しんで終えられるようにさまざまなサポートをしてくれるでしょう。
ただしすべての撮影でメイクさんがいるわけではなく、企画AVなどでは自分でメイクやヘアセットをしなければならない場合もあります。
③本編映像を撮影するだけがAVの撮影ではない
メイクが終わり、現場の準備も整ったらいよいよ撮影に入ります。
実際の撮影では、監督がさまざまな指示を出しますので、その指示をよく聞くことが重要になります。
しかしセックスシーンでは、おおまかな流れの指示はありますがひとつひとつのプレイについてそこまで細かい指示はなく、どうやってエロく見せるかなどは女優自身が考えなければならないことも。
売れる女優と売れない女優の差は、このような「自分でいろいろ考えて、視聴者が興奮できる演技ができるか」といった部分にある、とも言えます。
撮影はひとつのシーンを撮影してはメイクルームに戻る、の繰り返しで、かなり忙しいものになります。
さらに本編映像だけでなく、各チャプターの間に挟まる着衣や全裸のイメージシーンの撮影、さらにDVDのジャケットに使う写真の撮影など、さまざまな撮影をスタジオのレンタル時間内にこなさなければなりません。
もちろんシャワーを浴びたり、食事をしたりといった時間もありますので、基本的に撮影現場はずっとバタバタ状態。
慣れないうちはその空気にあおられて、自分も焦ってしまうかもしれませんが、それで演技やセックスが雑になってしまってはそれこそ本末転倒です。
焦らず良いシーンが撮影できるようにするのが女優のお仕事、ということを忘れずに撮影に挑みましょう。
まとめ
「AVの撮影」と聞くと特別ななにかが求められるのでは?と考えてしまうかもしれませんが、決してそんなことはありません。
お仕事をする社会人としての常識があれば、AVの撮影も問題なくこなせるでしょう。
ただしAV撮影は長時間に渡ることも多く、早朝から深夜まで及ぶこともあります。
もちろん休憩時間や食事時間もあるので、ずっと撮影時間が続くことはありませんし、現場では女優がリラックスして撮影に集中できるような環境が整えられています。
最初は慣れないかもしれませんが、経験を積んでいくうちに余裕も出てくるはずですので、撮影を楽しんで素敵なAVをファンの手元に届けてくださいね!