AV女優さんが知っておきたい豆知識!AVで撮影するのは動画だけではない!AVの現場で撮影される写真「現スチ」とは?
AVの撮影現場では、ビデオカメラで動画を撮影する……それは誰でも知っていることですよね。
なにしろ動画を撮影しなければ「アダルトビデオ」として販売することができないのですから、考えるまでもない当然のことです。
しかしAVの撮影現場で撮影されているのは動画だけではない……となると、意外と知らない人も多いのではないでしょうか。
実はAVの撮影現場では、動画だけではなく写真も撮影されるケースがあります。
それが「現場スチール」、略して「現スチ」と呼ばれるものです。
AVに出演経験のあるAV女優さんであれば「ああ、アレね」とすぐに理解できるでしょうが、撮影現場に行ったことのないファンやこれからAVデビューする女の子にとっては、普段はあまり意識しないものなのではないでしょうか。
しかしこの現スチ、目立たないながらもかなりAVの制作において重要なポジションを担っているものでもあります。
今後AV業界での活躍を考えているのであれば、ぜひともこの現スチがどういったものか、どのような役割を果たしているものなのかを知っておいてください。
AV女優さんが撮影現場で撮られる「現スチ」とは?どんなふうに撮影されるものなの?
現スチ(現場スチール)とは、AVの撮影中に現場で撮影されるスチール写真のことです。
スチール写真の語源は「still picture」または「still photography」から来ており、この場合の「still」は「静止した、止まった」の意味です。
つまり現スチとは、動画ではない静止画の現場写真、ということになるわけですね。
かつてはフィルムを使った一眼レフカメラで撮影されていましたが、デジカメ全盛期となった現在ではほとんどの現場でデジカメでの現スチ撮影がおこなわれています。
ビデオカメラを回して撮影しながら、同時に現スチをカメラで撮影する、という方法も以前はおこなわれており、数十年前のAVなどを見ると撮影現場でのセックス中にカメラを構えたスチールカメラマンがガンガン映り込み、バシャバシャシャッターを押している姿を見られることもあります。
しかしそういった撮影方法だと、どうしてもAVを見ているユーザーにとってはスチールカメラマンが気になる存在になってしまいますし、シャッター音も邪魔になります。
また「特にストーリーなどなく、AV女優さんがセックスする姿を撮影するAV」であればまだしも、ストーリーのあるドラマ風AVなどでは、スチールカメラマンが映り込んでしまったら作品自体が台無しになることも。
そういった理由もあって、現在では「ビデオカメラを回している間はスチール写真の撮影はしない」という方法で撮影されていることがほとんどです。
というわけで、現在では、セックスシーンのスチール写真を撮影するときは「一度セックスをしたままビデオカメラをストップし、AV女優さんも男優さんも動きを止めてスチール写真を撮影する」という方法が取られています。
時間もかかりますし、AV女優さんにとっても男優さんにとっても「はい、止めて」「はい、またスタートして」と面倒でセックスのテンションを上げるのが大変なのですが、静止状態で写真が撮れるため、キレイな写真をさまざまなアングルで撮影できるのがメリットです。
ただし現在ではカメラの性能も上がっていますし、シャッター音を消すこともできますので、ビデオカメラを回して動画を撮影している間に、映り込まない位置からスチールカメラマンがシャッター音を消してスチール写真を撮影する、という方法が主流となっています。
これですと細かくセックスを中断させられることもないので、AV女優さんにも男優さんにも邪魔にならないスチール写真の撮影方法と言えますね。
とにかく「AV撮影の邪魔にならないように、素早くキレイな写真を撮影する技術が求められる」という点で、スチールカメラマンは目立たないけれども大変なお仕事なんですよ。
単体女優さんのほうが企画女優さんよりも現スチを撮影する機会は多い
メーカー専属の単体女優さんの場合は、ほぼすべての出演AVで現スチが撮影されるケースが多くなるでしょう。
単体女優さんのAVは、企画内容よりも「その女の子のかわいらしさ」が売りとなっています。
そのためAV女優さんの作品をアピールするためには、キレイな現スチを使った宣伝が必要となるわけですね。
その点、企画女優さんの場合は作品の企画内容で勝負することがほとんどです。
そのため現スチの撮影は必要最低限に抑えられる場合が多くなります。
特に現在では、実際の動画からスクリーンショットなどで画像を切り出すことも可能ですので、宣伝用にもそのスクリーンショット画像(「画撮」と呼ばれます)を利用するAVも多くなっているんです。
ただし「ジャケットのメイン写真にはキレイなスチール写真を使いたい」という理由から、企画女優さんでも動画撮影を一時中断してジャケット用のスチール写真を撮影する機会もあります。
……と説明してきましたが、現在のAV業界では「経費削減」の波が襲ってきているためスチールカメラマンの経費をカットして、ジャケットも宣伝用画像もすべて「画撮」で制作されている場合も。
見る人が見れば「ああ、これはスチール写真だな」「これは画撮だけでジャケット作ってあるな」とわかりますので、いろいろと見比べてみると勉強になるでしょう。
現スチはどういった場所で使われている?
ではAV撮影現場の現スチがどういった場所で使われているのか、まとめて説明しましょう。
●ジャケット用の画像
先にも説明しましたが、AVのジャケットはキレイなスチール写真を使って制作したい、と考えられているケースが多くなります。
ユーザーが一番最初に目にする部分ですので、キレイな写真で興味を引いて、購入へと結び付けたい、と考えるのは当然のことですよね。
ただし単体女優さんのAVでは、ジャケットのメインとなる画像は「ジャケット撮影」として、動画の撮影とは別におこなわれることが多くなります。
女の子の魅力を完全に伝えるためには、動画の撮影中にササッと撮影するのではなく、じっくり専用の写真をスチールカメラマンが時間をかけて撮影して、ベストな写真を選ぶべきなんです。
現場の写真は「現スチ」で、ジャケットのメイン写真はそれ用に撮影する、これが理想なのですが、現在は撮影日数の問題や経費削減の影響でなかなかそれもできなくなってきているとのことなのが残念ですね。
●メーカーサイトや動画販売サイト、雑誌制作の宣伝用素材
AVを販売・紹介しているメーカーさんのサイトや動画販売サイトでは、商品ページに内容紹介のためのサンプル動画とサンプル画像が掲載されていることがほとんどです。
このサンプル画像に現スチを使うことで、キレイな画像で購入意欲を高める効果があります。
またAV紹介雑誌などでも現スチを使うことで、作品紹介をキレイなページにできます。
これらもAVの購入意欲へとつながるポイントとなるでしょう。
●現スチをまとめた写真集の制作
最近では現スチをまとめて一冊の電子写真集を制作し、販売しているメーカーさんも増えています。
高解像度のキレイな画像による写真集になりますので、現場の雰囲気や出演している女の子の魅力もわかりやすくなります。
また電子写真集には、比較的安価で販売できるメリットもありますので、現スチの有効活用として今後も拡がっていくかもしれません。
まとめ
現スチは、AV購入に対する意欲を高めるための重要なツールであり、さらに電子写真集などの新商品としての活用もできるメーカーさんにとって大事な資産となるものです。
もし現スチを撮影する機会があったら、動画ばかりではなくちゃんとそちらにも気を配れるようにすると、スタッフさんたちからの評判が良くなるかもしれません。
最近ではスチールカメラマンがいない現場も増えていますが、だからこそ現スチを撮影するときは軽く考えずにしっかりと対応するようにしましょうね!