AV監督・村西とおる氏の人生を描いたドラマ『全裸監督』だ大ヒットして、それまであまりAVに興味がなかった人たちにも注目されるようになった、AV監督という職業。
それまでは、AV好きな男性が冗談半分に「AV監督になってみたいな~!」なんて言ったり、女性AV監督が一部で話題になったりする程度でしたが、『全裸監督』のヒットで「職業としてのAV監督」に対しても注目が集まるようになってきたのではないでしょうか。
なによりも、AV女優としてお仕事をするのであれば、AV監督とは当然さまざまな場面で接することになります。
なぜならば、AV監督はAVを制作する過程において、すべてに関わるリーダーであるためです。
でも実際のところ、AV監督がどんな人たちで、どんな仕事をしているのか、となると具体的にイメージするのは難しいですよね?
そこで今回は、AV監督にはどんな人たちがいて、どんな仕事をしているのかをご紹介しましょう。
AV監督は映像のプロフェッショナル!さまざまな面から「売れるAV」を追求!
※写真はカンパニー松尾さん
まずAV監督には、メーカーに社員として雇用されている「社員監督」と、フリーランスで声が掛かればさまざまなメーカーで作品を撮る「フリー監督」がいます。
「社員監督」として経験を積んだあとに独立して「フリー監督」となるケースも多いですが、AV以外の映像ジャンルで実績を持っている人が、名前を変えてフリー監督として活動しているケースなども。
基本的に別ジャンルで活躍している人は、AV監督としては「監督ネーム」を名乗り、顔出しもしないケースが多いです。
そしてAVの現場で、別ジャンルの活動について話すことなどもあまりありませんので「AV監督だと思ってたら、実は別ジャンルのものすごい有名人だった!」なんてことも。
でもそんな「監督の別の一面」は、AV撮影には特に関係がないですし、知ったとしても他人にベラベラとしゃべるようなことではありません。
あくまでもAV関係者とはAV関係者としてお付き合いするようにしましょう。
それはともかくとして。
AV監督は、撮影終了後は自分で映像編集をすることも多く、映像に関するさまざまな知識を持っていないと勤まらない仕事であるのは確かです。
実際の現場における演出なども含め、どうすればエロいAVが撮れるのかを常に考えて、売れる作品を追求しているのがAV監督、と言えるでしょう。
撮影前には「監督面接」で女優との関係性を築く!実際の撮影では妙な行動を取る人も……?
※平本一穂さん
AV監督とAV女優が初めて会うのは「監督面接」の場所であるケースがほとんどです。
「監督面接」とは、AVを撮影する前におこなわれる監督と女優の顔合わせであって、メーカーの会議室などでセッティングされます。
「面接」と言うと、その結果で出演できるかできないかが決まる……と思うかもしれませんが、これはあくまでも「AVを撮影する前に監督が女優について、どんなキャラクターでどんなプレイが得意で……といった点を直接聞く」のが目的となっています。
なにより、お互いに現場で初めて会うよりも、あらかじめ対面しておいたほうが監督としても女優としても仕事がやりやすいですよね?
ですので監督面接では緊張せずに、聞かれたことに素直に答えるのが大事です。
……とは言っても、監督面接の結果「なんか違わない?」となってしまうケースもないわけではありません。
もちろんその場合は出演が取り消しになる可能性はありますが、ほぼゼロに近いと考えておきましょう(代わりにAVの内容が女優に合わせて変更になる可能性のほうが高いです)。
そして無事に監督面接を乗り切ったら、実際に撮影がおこなわれるわけですが……。
撮影現場でも、監督によって、または企画内容によってさまざまな撮影方法があるのを知っておくと、なにが起こっても驚かずに済みますよ。
①モニター前で指示出し派
一般の映画やドラマ撮影のイメージでありがちな、監督がモニターで映像をチェックしながら撮影の指示を出していく撮影方法です。
②カメラマン派
カメラマンだけでなく、自分もカメラを持って現場に入り、自分の撮りたいアングルを積極的に抑えていくタイプです。
またハメ撮り作品などでは作品の形式上、監督が男優とカメラマンもこなすケースが多いですね。
村西とおる監督もこの「男優兼カメラマン」タイプの監督として一世を風靡しました。
③奇行派
AV撮影中に少し変わった行動を取るAV監督もいます。
たとえば二村ヒトシ監督などは、撮影中にモニターを見ながらオナニーを始めてしまうこともあったと言います。
「監督が興奮できない作品で、ユーザーが興奮できるわけがない」との考えがあるのではないでしょうか。
ただしもちろんオナニーするだけではなく、監督としての仕事はしっかりこなしつつ、の話ですが。
自分のこだわりたい部分には徹底的にこだわる!さらに近年ではAV監督に変化も……
ほとんどのAV監督は、自分が得意とするジャンル、好きなジャンルを持っているものです。
AVメーカー内では、プロデューサーが監督を決める際に「このAVはナンパものだから、○○監督に頼もう!」みたいな会話が日常的におこなわれているわけですね。
そしてAV監督のほうも、その期待に応えるために、良いAVを撮影しようと頑張る……だけではありません。
AV監督が得意なジャンルとは、そのAV監督が好きなジャンルであることも兼ねている場合が多いです。
そのため、自然の監督も撮影内容に強くこだわっていて、ときには撮影現場がピリッとした緊張に襲われることも……。
とは言っても、出演している女優が怒鳴られることなんて、まずありませんので安心してください。
みんなが「良いAVを撮影する」のを目標として頑張っているのですから、自分も頑張る、そのつもりでいれば大丈夫ですよ。
また近年では、女性AV監督が大幅に増え、活躍するようになってきています。
元AV女優で、レズ作品などを得意とする真咲南朋監督などはその代表と言えますし、さまざまなAVメーカーで制作スタッフとして入社して、さまざまな知識や技術を身に付けた女性が現在は監督としてさまざまなAVを撮っているケースも増えてきました。
「女性の社会進出」について、とやかく言われる世の中ですが、AV業界はそもそも「女優さんがいなければ成り立たない」業界です。
そのため「女性だから」なんて理由でなにか言われることもなく、男性でも女性でも性別に関係なく、実力があればどんどん監督として活躍できる業界でもあるんですね。
もちろん男性ならでは、女性ならではの視点があるからこそ撮影できるAV、というものも存在しますし、女性AV監督は同じ女性だからこそ、女優と同じ立場で考えて作品の撮り方を決められる、なんて部分もあります。
AV監督は、性別や年齢など関係なく、その監督個人としてさまざまなこだわりを持ってAVを撮影する人たちだ、と言えるわけです。
まとめ
AV監督には、実にさまざまな人がいます。
いつもニコニコ優しそうな人もいれば、ちょっと怖い雰囲気を持った人も。
いろいろな人がいますが、みんな「見た人が興奮して、楽しんでくれるAVを撮影する」ことに対して一生懸命な人たちばかりです。
AV女優のなかには、そういった姿を見て「自分もAVを撮ってみたい!」と監督にチャレンジする人もいるくらいなんですよ。
「監督だから、近寄りがたいかも……」なんて考えることはありません。
一緒に良いAVを作ために頑張っている姿を見せれば、きっと監督だけでなく、スタッフ全員から仲間として受け入れてもらえるでしょう。
その代わり、撮影現場で仕事を舐めたような言動をしたら、その瞬間にすべての信頼を失ってもおかしな話ではないんです。
AV女優として頑張りたい、長い間活躍していきたいと考えるのであれば、そういった点もしっかりと肝に銘じておくべきですよ!
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